5月24日
その日は、午後から雨だという予報だったけれどスタッフ6人で、
無料塾に来ている3兄妹の家の掃除に行ってきた。
前回掃除に行った時、8畳間の子ども部屋の畳が見えていなかった。
床から荷物?が4~50cm積もっていたかな・・・
その荷物の中には、へその緒や母子手帳、学校への提出物・・・
卵の殻や、お菓子の食べかけ・・・勿論名前が判らない虫も(@_@;)
一番多かったのは、飲み干したペットボトル!
そんな物の中から、時たま写真が出てくる。
子どもたちの赤ちゃんの頃の写真や家族写真が出てくる。
「可愛い~!ほら〇〇ちゃんが生まれた時の写真だよ」
「うそ!初めて見た!私にもそんな写真があったんだ!」
この子が初めて見た写真
この家を出て行った母と映っているその写真をじっと見ている。
「私の写真とか撮っては、くれていたんだ・・・」
感傷に浸っている時間は無い・・・今日1日で、この部屋から
この大量な荷物を外に運び出し、この部屋の畳が見え、
安心して布団を敷いて就寝出来る様にしなければ・・・
が、前回だった。
今回は、その時運び出した荷物を整理して、要るものと要らない物
子どもたち自らに仕分けしてもらう様、手伝いに来たのだ!
「おはようー」
げッ!(@_@;)子どもたち・・・1人はパジャマでゲーム中
1人はまだ寝てる・・・1人は、「僕、掃除しないよ!」
げげげッ!荷物また増えている・・・。
飲んだ物、食べ終わった物をちゃんとゴミ箱に入れるだけでも
少し片付くんだけれどな.....それをちゃんと子どもたちに伝えよう(^^)/
「おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーし掃除だ!」
大きなシートを広げ、大量の荷物を子どもたちと仕分けし始めた。
「僕やらない!」って言っていた子も、荷物の中からいろんな物が
出てくるのが楽しいのか?ご機嫌で仕分けをしている。
「あ!それ死んだじーちゃんの服だ!」
「あ!それお前が(弟)赤ちゃんの時来てたぞ!」と兄。
「あ!母さんの・・・鞄だ・・・」
荷物の中に「家族の歴史」があるんだな・・・。
今日のお昼は、この家の裏にある土手でお結びを食べる。
朝からスタッフと38合のお米を炊いて120個のお結びを作った!
子どもたちが本当に嬉しそうに、お結びを頬ぼっている。
凄くはしゃぎ、とても賑やかにお結びを食べている。
不図思う。
嫌がっていた掃除をして、ただお結びを食べているだけで
こんなにも喜び、こんなにもはしゃぐ・・・子どもたち。
子どもたちがはしゃげばはしゃぐほど、不図悲しくなる。
お結びを食べていたら、青い空に
虹が出ていた。
いつも「俺なんか死んじゃえばいいって思ってんだろう!」とか、
「どうせ俺は、ひねくれてんだよ!」とか言っている子が、
「俺たちが楽しそうだから、お空も楽しいんだね!」と空を指す。
この子は、人をイラつかせ、人を深く傷つけ、言葉の棘を人に刺す。
この子がなぜそうしたいのか、なぜそう言わざるを得ないのかも
判ってはいるつもりだが、それでもこの子の言葉は残る時がある。
だけど、
あ~この子のこの優しさや心を見たことを忘れないで、
この子と接していけばいいんだな・・・と、虹に感謝する。
自助・共助・公助なんてまどろっこしい言い方や、
都合の良い言葉ではこの子たちと関われないと思う。
助けるじゃなくて「共に生きる」が、必要なこどもたち。
午後から、掃除再開。
要らない物はこっち。
明日朝、自分たちで自分たちのゴミ出しする事を約束する。
要る物は、こっち。
こんなにあるんだ・・・子どもたちが要ると思った物・・・。
段ボールに7箱
カビの生えた鞄、ほこりだらけのへこんだ靴、汚れた手鏡・・・
使い掛けのクリーム、いつの時の服?と思うようなブラウス。
気がつけば、この家を出て行った母の物が多い。
「母ちゃんが帰って来たら使うかもしんないから」
といって段ボール7箱また家に運び込む。
置く所なく、また開かずの間の扉前に置く。
出て行った母の物をいつか処分する日がこの家族にくるのかな....。
さて、今日は布団も干した。
片付いた部屋に布団を敷いて寝る!
そんな生活を大切にして欲しいと勝手に願う。
そろそろ掃除が終わる頃、いつも荒んでいる中1の〇〇ちゃんが、
「まだいいじゃん、ねっねっ!まだいなよ!」
と、大きな体してスタッフの背中に負ぶさって甘える。
子どもたちと、掃除の片付けもして今日一日が終わり、
「忘れ物無いよう明日の学校の準備して寝るんだよ~」
と声を掛けスタッフ帰るのだ!疲れたーーーーーーーーー。
by HIROKO
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